本記事では市街化調整区域で不動産を購入する際のリスクや注意点を徹底解説します。
低価格で魅力的に見える土地ですが、建築制限や融資の難しさなど、知らないと後悔する可能性があります。
この記事を読んで、ご自分の希望に合致した、賢い選択を!
市街化調整区域とは?その基本知識と背景
定義と役割
市街化調整区域とは、都市計画法に基づき「市街化を抑制すべき土地」として定められたエリアのことを指します。
この区域は乱開発を防ぐために指定されており、無秩序な都市拡大を防止する役割を果たしています。
原則として建物の建築や宅地の造成が禁止されているため、土地の利用が大きく制限されることが特徴です。
ただし、分家住宅や周辺住民サービスのための建物など、特定の条件を満たす場合には例外的に建築許可が得られることがあります。
市街化区域との違いとは?
市街化調整区域と市街化区域の最大の違いは、土地利用の利用制限の有無です。
街中など、市街化区域では建ぺい率・容積率や防火設備の指定など細かい規定があるものの、新築住宅や商業施設の建設は比較的自由です。
一方、調整区域では建築が原則禁止です。この違いを理解し、リスクを回避することが重要です。
市街化調整区域の不動産の特徴
低価格で土地を購入できる
市街化調整区域は低価格で土地を購入できる点が魅力です。ただし、低価格ということはニーズが低い、買いたい人が少ないと言い換えられます。
そのため、低価格の理由をしっかり知っておくことが大切です。
固定資産税が安い
市街化調整区域では都市計画税(通常0.3%)が非課税となり、固定資産税のみの1.4%(市街化区域では固定資産税1.4%+都市計画税0.3%=1.7%)と、市街化区域よりも安くなります。
税コストを抑えたい人には大きなメリットでしょう。
自然が多い
市街化調整区域は都市部から離れたエリアに線引きされることが多いため、自然豊かな環境が特徴です。
家庭菜園や庭付き住宅を希望する方には魅力的な選択肢となります。
交通アクセスが悪いケースが多い
市街化調整区域は交通アクセスが不便な場合が多く、車が必須となるケースが多いです。また道路幅員が狭い、建物が建て込んでいる、側溝が片側しか整備されておらず大雨では溢れるなど、通勤や通学に影響する可能性があります。
転居後の生活を十分にシミュレーションし、慎重に検討しましょう。
インフラ整備が不十分なケースが多い
市街化調整区域では電気、水道、ガスなどが整備されていない場合があります。
購入後にインフラ整備が必要な場合、追加費用に注意しましょう。
市街化調整区域の不動産購入のリスク
土地の地目が「宅地」でも建物が建てられないことがある
市街化調整区域の土地は、地目が「宅地」でも安心してはいけません。
地目が宅地であっても、市街化調整区域の建築は禁止されているため、建物の建築には許可を受けなければなりません。
そして、許可を受けるには分家住宅などの要件が必要です。
許可要件を満たしていなければ、購入した土地が宅地であっても建築が認められません。
建て替えできない建物もある(用途制限)
また、既存建物の用途制限により、建て替えが不可能な場合があります。
市街化調整区域の建物には、建築・居住する人が制限されるものがあります。
たとえば分家住宅・農家住宅などが該当します。
これを知らずに建物を買うと、建替時に建築確認申請が下りない可能性があります。
市街化調整区域の建物を購入する場合、「再建築の可否」を必ず確認しておきましょう。後から気付いても、泣き寝入りするしかできないでしょう。
中古住宅の購入時にはこの話を思い出して、不動産業者だけでなく市役所などにも確認しておきましょう。
立地が理由で金融機関の融資審査が不利になる
市街化調整区域の不動産は第三者が建て替えできない、インフラ・道路の整備状況が悪く、資産評価の低いために融資が難しくなる場合があります。
市街化調整区域では融資をしない、という金融機関もあります。
そのため、市街化調整区域が選択肢にある場合は、事前に金融機関に相談しましょう。
いざという時に売りにくい
市街化調整区域の不動産は上記のとおり建て替えができないために需要が少なく、売却が難しいことがあります。
ただ、市街化区域に近いエリア、愛知県の市街化調整区域であれば既存宅地(誰でも許可を受けて住宅の建築ができる土地)のような自由度の高い土地であれば、人気の不動産も存在します。
市場価値に加えて、いざという時に売りやすい土地かどうかを確認することも重要です。
市街化調整区域で後悔しない不動産選び
値段だけで決めない
低価格に魅力を感じてそれだけで購入することは後悔することになります。
市街化調整区域がどんなエリアか、購入希望地の用途や制約、必要な許可などを考慮しましょう。
建て替えできる不動産か確認する
建て替えが可能かどうか、事前に行政や専門家に確認することが大切です。
行政書士・建築士への相談の重要性
法律や許可要件の確認には専門家の助言が不可欠です。行政書士や建築士に相談することで、リスクを最小化できます。
まとめ
本文でご紹介したとおり、市街化調整区域での不動産購入にはリスクが伴います。
しかし、専門家に相談し法規制を確認すれば安心です。
行政書士や建築士に相談できない場合は、不動産業者に紹介してもらいましょう。
多くの業者は行政書士と提携しており、手続きもスムーズです。
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